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第18回土木工事雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社広栄産業、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~“速く・正確に・安全に”~

人手不足と短工期の時代、ICT土工は“特別な現場”ではなく標準装備です。本記事は、測量→設計→施工→検査の各所で“どこから入れると最短で効くか”を、導入順にまとめました。


1. スタートは“測る”から:UAV/レーザ測量 ️

  • UAV写真測量:GCP(基準点)を最小でも4〜6点、遮蔽物の多い箇所は追加

  • レーザ(地上/搭載):法面・樹木下の地表形状が必要なときに有効

  • 精度管理:既知点で検証点を設け、±数cmの残差を確認

  • 成果点群・DSM・オルソをCIMへ投入


2. 3D設計データの作り込み

  • 基準面・線形・構造物を階層化(レイヤ)

  • 設計断面→サーフェスを生成して出来形の判定面を定義

  • 干渉チェック:ボックスカルバート・管路・擁壁のクリアランスを可視化

  • バージョン管理:設計変更のRev.履歴をCDE(共通データ環境)で統一


3. MC/MGの導入:効果が出る組合せ

  • ブル/ショベル/グレーダMC(マシンコントロール)/MG(マシンガイダンス)

  • 土量・仕上げ面が厳しい盛土・路盤で費用対効果大

  • 座標管理:ローカル座標と公共座標の相互変換を標準化

  • 通信:フィールドデータはクラウド同期、改版は朝礼でQR配布


4. 出来形・出来高の“自動化”

  • 点群出来形:規格値±許容差でヒートマップ表示(NGは色で一目)

  • 出来高集計:サーフェス差分で土量を算出→実行予算と連携

  • 航測頻度1〜2週に1回の定点飛行で工程管理を見える化


5. 安全×ICT:接触ゼロの運用

  • 重機周囲の“仮想立入禁止”(GNSS+ビーコン)

  • バックホー死角アラート(カメラ/センサー)

  • ヒヤリハット動画+座標で保存→再発防止教育に活用


6. 環境・近隣対応もデジタルで

  • 騒音・振動IoTセンサーで常時計測→ダッシュボード共有

  • 濁水:SS/濁度の連続監視+自動記録(報告書が“ワンクリック”)

  • 工程広報:週次のオルソ画像を使った「今週の進捗」掲示板️


7. 導入費を回収するコツ

  • 部分導入:最初は土量管理+出来形判定に絞る

  • レンタル活用:MC機はピークのみレンタル→稼働率最大化

  • 補助金・加点:要件に合えば加点・支援制度を積極活用(申請は設計データと成果物で準備)


8. データ品質の“あるある”と対策

  • 点群ノイズ:水面・金属反射→マスク処理

  • 座標ズレ:既知点の誤差→再観測・基準点の二重化

  • 設計変更反映漏れCDEで承認フロー&朝礼で更新宣言

  • ファイル肥大:領域分割・LOD・点密度調整


9. ICT導入チェックリスト ✅

  • GCP/検証点の配置図・観測記録

  • 3D設計データ(サーフェス/線形)とRev.履歴

  • MC/MG機の座標設定・通信テスト

  • 点群出来形の許容差と判定ルール

  • 週次オルソの工程共有(所内/発注者/近隣)

  • センサー(騒音/振動/濁水)閾値と通知先

  • 成果品の写真・図面・台帳の自動連番

 

 

 

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